たった数行で心を奪う歌詞ってたまにあるよなぁ、と思ったので「愛」をテーマに8曲を厳選。
もくじ
1.はじめに
2.愛をうたう歌詞8曲
3.まとめ
□1.はじめに
本記事は、新たな音楽家と出会うことよりも、歌詞に浸ることを目的とします。心の底からたまらないと思った歌詞を集めた結果、誰もが知っているような有名アーティストが中心になりました。知っている曲も多いかもしれませんが、改めて歌詞に浸っていただければ幸いです。
□2.愛をうたう歌詞8曲
①「俺の星には何もないけど あの娘がいれば 宇宙の果てまでぶっとんでゆける」
デッド・スター・エンド/THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
最強のロックンロールバンドがぶちかますラブソングの、男らしい表現が最高にかっこいい歌詞です。「俺が幸せにする」ではなく、「俺の星には何もない」と言い切ってしまうところがクール。そのかっこよさに惚れぼれとしてしまいます。でも、その何もない殺伐とした空気感が、あの娘の存在が出てきた瞬間に一変して、宇宙の果てまでぶっとんでしまう、ここがたまりません。あの娘がいるだけでぶっとんでしまえるほどの愛。無敵感があって最高です。この曲を見つけて、チバユウスケの書くラブソングがもっと聴きたいと思ったので、SNSで問いかけたところ、数人のファンの方が「彼の曲はすべてラブソングですよ」と教えてくださいました。あんなに激しい曲調で、実はすべてラブソングってかっこよすぎでしょ…。おすすめしてくださった曲もいろいろとあり、どれも素敵でしたが、今回はこの一曲にしました。愛をうたうロックンロールバンド、かっけえよ~~~~!!!(心からの叫び)
②「腕の中へおいで 隠した痛みの その傷口に 触れてみるよ」
embrace/BUMP OF CHICKEN
BUMPのラブソングと言われている曲をかたっぱしから聴いた結果、筆者が一番良いなと思った歌詞です。藤原さんの書く歌詞は、過去につけられた心の傷や、コンプレックスをあたたかく包み込むような歌詞が多い印象があり、その最たるものがこの歌詞なような気がしています。気づいていないふりをするという優しさ、愛もあると思いますが、彼の場合は優しく触れてくるイメージなのかなと思います。本当に分かり合おうと思ったら、隠したい傷口も見せていく必要があると思うのですが、それを無理やりではなく、「腕の中へおいで」から始まるところがもう、あたたかすぎて。自分から見に行くのではなくて、腕を広げて待っているかんじ。これこそ愛だなと思いました。曲調も声も優しいところがまた、たまりません。ちなみに、曲名の和訳は‟抱擁する”‟受け入れる”です。最高。
③「僕は時代のものじゃなくて あなたのものになりたいんだ」
くだらないの中に/星野源
正直、すべての音楽の中で筆者が一番好きな歌詞です。これはもう曲として聴いてほしいので、とりあえず再生してきてください。サブスクもMVもあります。星野源はあまり甘ったるいことを言わないイメージがあって、恋ダンスで流行った「恋」という曲ですら、歌詞自体に甘さはありません。ただ、今回紹介するこの歌詞だけはめちゃくちゃ甘いなと思います。「時代のものじゃなくて」、「あなたのものなりたい」って素敵すぎませんか??ちなみに、これは恋愛的な愛の表現としても聴けるし、自分のつくる音楽が時代に流されていくのではなく、聴く「あなた」の中で特別であり続けてほしいという音楽家としての願いを表現した言葉としても聴くことができます。どちらの聴き方をしても素敵だな~とため息をついてしまいたくなります。あと、優しく穏やかな雰囲気をもつ彼が、「あなたのものになりたいんだ」とはっきり言うところにグッときます。
④「君の秘密になりたい 暮れなずむ街に君は 心臓の奥が痛いほど きらきら光ってる」
君の秘密になりたい/PK shampoo
突然インディーズバンドをぶっこみますが、この歌詞が狂おしいほどに綺麗で、紹介せずにはいられません。「あなたのものになりたい」も良いですが、「君の秘密になりたい」も最高です。「秘密」という言葉をこんな風に使うんだなと思い、衝撃的でした。それから、「心臓の奥が痛い」という表現も、たまりません。強烈な恋心が痛いほど伝わってくる言葉で、聴いているこちらまで心臓の奥が痛くなります。心臓が高鳴るとか、心が痛いとかじゃなくて、「心臓の奥」と「痛い」という言葉がくっつくところがやばいです。さらにやばいのが、作詞作曲しているボーカルは、普段のツイートからみえる私生活がなかなかにぶっとんでおり、こんなにピュアな歌詞を書く人だとは到底思えないところです。もう意味が分からないですが、それも相まって素敵というか、音楽にしたらこんなに綺麗な表現が出てくるんだなという感動があります。天才だと思います。
⑤「ありふれた時間が愛しく思えたら それは‟愛の仕業”と 小さく笑った」
Sign/Mr.Children
桜井さんは、難しい言葉を使わずに、日常的な日本語で核心を突いてくるような歌詞を書く方だなと思います。彼の紡ぐ愛の歌詞は、深く納得できる上に、とてもあたたかい気持ちになります。なかでもすごいと思ったのが今回紹介する歌詞。些細で幸せな日常を描写するようなラブソングであれば他にもありそうですが、それを「愛の仕業」という言葉に結びつけたところが本当にすごいなと思います。「愛のおかげ」ではなく、「仕業」なのがやばいです。しかもその後「小さく笑った」といういたずらっ子的な描写が入るのがたまりません。「仕業」という言葉とその後にくるいたずらっ子的な描写の相性が良すぎます。そしてその組み合わせで、愛おしい相手の茶目っ気や自然さを巧みに出しており、表情が思い浮かぶようです。幸せな気持ちになる、愛に溢れた歌詞です。
⑥「君より早く死なないから 僕より早く死なないでね」
ピンクムーン/ハルカミライ
若手ロックバンド、ハルカミライのストレートなラブソングです。ストレートすぎて解説は特にありませんが、優しくも芯のある歌声で真っ直ぐに歌われるこの歌詞が最高です。バラードだけど楽器の音がしっかりロックで、そこも好きです。必ずどちらかが先に死ぬことになるので、この歌詞はありえないというか、矛盾しているのですが、それが良いです。そんな現実ではなく、本物の願いをそのまま口にしている単純さ、素直さが素敵です。両方ずっと生きていてほしい。
⑦「一つの命として生まれよう そうすりゃケンカもしないですむ どちらかが先に死ぬこともない」
25コ目の染色体/RADWIMPS
「次の世の僕らはどうしよう?生まれ変わってまためぐり合ってとかは もうめんどいからなしにしよう」という歌詞の続きの部分です。生まれ変わってもまた出会おうという考え方も素敵ですがそれを超えて、「一つの命として生まれよう」という思考に至るところが野田さんらしいです。別の人間だから、出会えるし、話せるし、触れられるのに、一人の人間として生まれてしまったら、それがすべて出来ないわけで、幸せなのかそれ?とも思うのですが、“一つになってしまいたい”という究極の愛の表現だなと思います。これ以上近くにいく方法はない、まさにゼロ距離です。この歌詞の後に続く「ハッピーな時は2倍笑い 2倍顔にシワを残すんだ」という歌詞も素敵です。一人の人間だけど、ふたりで生きているみたいな、そんな歌詞です。
⑧「必ず互いが幸せになれる ただ それが悲しくて今泣いてる」
バラ色の日々/MOROHA
最後はあえて失恋ソングを紹介します。「あなた以外はなんて嘘だよ いつかは新たな温もりに触れる」という歌詞の続きの部分です。ものすごく現実的な歌詞だなと思います。付き合っているときはもちろん、別れるときですら、まだ好きなまま別れる場合は、“あなた以外に好きになれる人なんていない”という気持ちになると思いますが、現実は意外とそんなことはない。時間が傷を癒して、傷が癒えた頃に素敵な人と出会えたら、きっとその人とまた恋をするのだと思います。その現実から目をそらすことなく、しっかりと捉えた歌詞です。でも、“だからお互い幸せになろうね”という結論ではなく、「ただ それが悲しくて今泣いてる」という歌詞で終わるのが愛だなと思います。綺麗事では済まされない、気持ちの大きさがそこにあります。お互いが幸せになれることは分かっている、でも、本当は自分があなたと幸せになりたかったんだと、そういう言葉がこの中には省略されているのだと思います。ラップ調のスタイルで、癖強めですが、ギター一本、マイク一本で本当の言葉を紡ぐ音楽家です。
□3.まとめ
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。筆者のSNSで歌詞が最高なラブソングを募集したところ、いくつか教えていただきました。今回紹介した8曲のうち、ハルカミライは教えてもらったもの、他7曲は筆者の選曲です。教えていただいた曲としては、「未完成/家入レオ」「最愛/福山雅治」「カゲロウ/ONE OK ROCK」「いつかの話/声にならないよ」「エリカ/moon drop」「&/きのこ帝国」「メルヘンとグレーテル/RADWIMPS」「くそったれの世界/The Birthday」などが挙がりました。ご興味の方は良かったら聴いてみて下さい!また、今後もテーマを絞って曲を募集し、記事のヒントにしたいと考えておりますので、SNSのフォローもお待ちしております。素敵な音楽を教えてください^^
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