CRYAMYにハマりまくっている筆者によるおすすめバンド5選をご紹介!インディーズバンド発掘系の記事ではなく、メジャーバンドも含めて語る記事です。
もくじ
はじめに
1.LOWPOPLTD.
2.amazarashi
3.女王蜂
中間コメント
4.さよならポエジー
5.時速36km
まとめ
はじめに
筆者はただの音楽ファンなので、気軽に読んでいただければ幸いです。いま一番好きなバンドはCRYAMYで、CRYAMYへの思いの丈はこのブログでライブレポとしてぶちまけているので、良かったらそちらもどうぞ。最新のライブレポはワンマンツアー[売上総取]のツアーファイナルです。
実はこの記事を書こうと思ったのは、ツアーファイナルのライブがきっかけです。ライブ直後にSNSで知り合ったCRYAMYファンと話していて、好きな音楽をおすすめし合ったのですが、それが楽しくて仕方がなくて。
CRYAMY好き同士だからこそ、音楽の好みが似ていたり、音楽に求めるものが近かったりすることってある気がします。記事を書けば会ったことのない人とも語り合えるのかなと思ったので、この記事を書くことにしました。
筆者はそんなに音楽に精通しているわけでもないので、知っている人の多いであろう有名なバンドも含めていますが、知っていても読んで面白いと思ってもらえるよう、言葉を尽くしたいと思います。この記事はCRYAMYを好きな人に向けて書くので、各バンドをCRYAMYとの共通点や相違点などに焦点を当てながら紹介してみたいと思います。
比較するなんて野暮だという考え方も理解できるのですが、知らないバンドを伝えるには、知っているバンドを引き合いに出すのが一番伝わりやすいとも思います。許せる方は読んでください。では、いってみよう!
□1.LOWPOPLTD.
最初におすすめしたいのはLOWPOPLTD.です。『NEVERNOUGH』という曲をまず聴いてほしいです。YouTubeのMVは流血表現があるので、個人的にはサブスク推奨です。
『NEVERNOUGH』はLOWPOPLTD.の楽曲の中で、特にノイズが強い曲です。凶器的なノイズなのですが、聴き込んでいくと、優しくも聴こえる奥深さがあります。かっこよすぎて、とにかくヤバイ。自分で探して出会うべき音楽家な気はするのですが、出会っていないのはもったいないと思えるほどかっこいいので、ここでは惜しみなく布教します。
冒頭の歌詞は「いつかはバンドがしてみたかった 僕らはいつも吃音と絶句なんだ」という言葉から始まります。全体的に重い歌詞です。CRYAMYは重い歌詞だとしても、バンドサウンドに乗せてぶち上げてくれますが、LOwPOPLTD.は一段階ずつ深いところに落ちていく感覚があります。この沈んでいくかんじが、深夜に聴くとすごく良いです。
励ますようなメッセージ性があるわけではないのですが、とにかく曲がかっこよすぎるので、沈んでいきながらも、心のどこかを湧きたたせてくれるような音楽です。とにかくかっこいい。
筆者のリサーチ能力が低いからなのか、情報が少なく、彼についての詳細がイマイチ分かりません。公式Twitterの位置情報が正確であれば、今はおそらくイギリスにいます。生きているうちに1回でもいいからライブを見てみたい…日本には帰ってこないのだろうか…。2019年以降、新しい音源は上がっておらず、活動状況は不明です。
※サブスクで聴ける曲よりも、もっと遡って初期の曲を聴きたい場合は、「Bandcamp」というアプリで聴けます。そこで歌詞も全部見れます。LOWPOPLTD.を名乗るようになる前から音楽活動をしていたという情報を見かけたのですが、その音源の場所は特定できませんでした。知っている方、いらっしゃいましたら教えてください。
□2.amazarashi
amazarashiは秋田ひろむを中心とするバンドです。バンド名の由来は、“日常に降りかかる悲しみや苦しみを雨に例え、僕らは雨曝しだが「それでも」”というところから名付けられています。(オフィシャルHPより引用)
CRYAMYが悲しみや苦しみを表現しながらも、「それでも」あなたに生きていてほしい、と歌うバンドであることを考えれば、amazarashiはバンド名の由来からしてCRYAMYに近い部分があると思います。2組とも、諦め・絶望・苦しみを出発点にし、終着点を生や愛にしている印象があります。
絶望した人が考えて、もがいて、あがいたその先に見出した光が筆者は大好きです。最初から光を持っている人ではなくて、暗闇にいた人が傷だらけになりながらやっと見出した光。
「死にたい」「生きる意味がわからない」というところから自問自答を繰り返して、たどりついた「生を尊重したい」という結論。
絶望に寄り添いながら、「絶望してしまう人間はどうやって光を見出せばいいのか?」という嘆きに応えてくれるバンドがこの2組です。
amazarashiの音楽はノイズを基調としたロックではないし、声質や歌い方もCRYAMYとは全く違います。ただし、amazarashiの作詞・作曲・歌を担う秋田ひろむと、CRYAMYの作詞・作曲・歌を担うカワノの考え方は近いところにあるように思います。CRYAMYの歌詞が好きな人は、amazarashiの歌詞も刺さりやすいかもしれません。
amazarashiを聴き始めるなら、まずは『つじつま合わせに生まれた僕等』という曲をおすすめします。YouTubeには公式の誦読動画があり、前半が誦読で、1:50頃から曲になりますので、前半をとばして1:50から再生すると曲が聴けます。
曲自体は5分39秒間で、4分30秒までずっと暗いです。絶望的に暗い。でも、4分30秒を過ぎたところで、ぶわっと光が差すんです。この瞬間に泣きそうになる。CRYAMYの『WASTAR』の眩しさが4分30秒を過ぎたところでいきなり来るみたいなかんじ。ぜひ聴いてください。
あと、amazarashiとCRYAMYに共通する特徴がもう一つあって、それは暴力性です。
amazarashiの『爆弾の作り方』という曲には「今に見てろって部屋にこもって 爆弾を一人作る」という歌詞があり、CRYAMYの『死体』という曲には、「スペースをとるならバラバラにすればいい やったことないけど二人ならできる」という歌詞があります。
言葉を選ばずに言えば、加害者的思考を感じ取れる歌詞です。こういう歌詞を書く音楽家はそう多くないからこそ、これは強烈な共通点だと思います。
というかんじで、amazarashiとCRYAMYの共通点を挙げ出したらキリがないくらい、近いところが本当にたくさんあります。
絶望に寄り添える、別れや諦めを繰り返し経験してきたことで、他人に対して期待しないようにしているようなところがあるのに、人は本来は善なんだと信じている。音楽で聴き手を救おうとしている。などなど。共通点のオンパレード。
語り足りないので、これを読んでいる方は共通のファンになって筆者の話し相手になってください。『ジュブナイル』のMVは絶対見てほしいのと、筆者が一番好きな曲は『もう一度』です。あと『終わりで始まり』という曲の歌詞はCRYAMYファンにぜひ味わってほしいです。
□3.女王蜂
女王蜂は4人組のロックバンドで、本名・年齢・性別・国籍などはすべて未公表です。苦しみや痛みを抱えながらも、それらをぶち抜く強さを見せてくれるバンドです。
踊れるような曲がたくさんあって、それが女王蜂らしさなのですが、CRYAMYを好きな人は踊ることをあまり求めていないような気がするので(笑)、踊る系ではない曲をおすすめします。ズバリ、『鉄壁』という曲を聴いてください。YouTubeに歌詞だけが表示されるMVがあります。
ハマったらいろんな曲を聴いてほしいのですが、個人的にはとにかく『鉄壁』だけ知ってくれていたらいいかなと。苦しいときに聴くと、本当に救いになる曲なので、筆者は女王蜂というかこの曲を知ってほしいです。
『鉄壁』の「声を殺し泣き腫らすような 出口も無く痛む毎日に 奪われるのには疲れたの」という歌詞は、痛みを知っている人の書く歌詞だなと個人的には思います。
続く「あたしが愛した全てのものに どうか不幸が訪れませんように ただひたすら祈っているの」という歌詞は、CRYAMYの『プラネタリウム』の「願っているよ 叶うように 悲しい思いをしなくてすむように」という歌詞から感じる切実な祈りと重なる気がします。
痛みを知っているからこそ、切実になる願いや祈り。これが女王蜂とCRYAMYの共通点だと感じます。
それから、CRYAMYはカワノさんが圧倒的なオーラと存在感を放っていて、ライブに関しては神々しさすらあるし、一言で言うと迫力があります。かっこいいライブをするバンドはたくさんあれど、神々しいライブができるバンドってそう多くないと思うのですが、あの神々しさに一番近いのが女王蜂のライブだなと思います。
女王蜂のボーカルのアヴちゃんもまた、圧倒的なオーラと存在感を放つ音楽家で、何かが憑依したかのような別次元の迫力があります。こればっかりはライブに行かないと分からないですが、行ったことのある方なら共感してもらえるかなと思います。
中間コメント
中間コメントってなんだよってかんじかもしれませんが(笑)、ここから少しバンドのテイストが変わるので、コメントを挟ませていただきます。
前半ではLOWPOPLTD.、amazarashi、女王蜂をご紹介しました。苦しみや痛みを感じさせる音楽家です。筆者は暗い音楽が好きなので、こういう音楽家を見つけると“出会った”と感じます。なかなか居ないので、なおさら。
とはいえ、毎日こういう音楽を聴いているとしんどくなるような部分もありますので、後半は日常的に聴きやすいバンドをご紹介しようと思います。壮絶な人生を歩んだ人にしか分からない強烈な苦しみや痛みというよりかは、誰もが感じているであろう日々の苦しみやしんどさに寄り添ってくれるバンドです。では、見ていきましょう~!
□4.さよならポエジー
さよならポエジーは3人組ロックバンドで、過去にはCRYAMYのツアーにゲストとして参加したこともあります。
「ゆるゆるの平常心で 内心は鬱を抱えてる」、「俺は10代で死ねなかった凡人さ」など、暗さを感じさせつつも、その暗さを普通のこととして受け止めてくれるような歌詞を書くバンドです。
CRYAMYが傷口に塩を塗り込んでくるような、ヒリヒリするような歌詞を書くバンドだとしたら、さよならポエジーはもうちょっとマイルドで、落ち着くというか安心するタイプの暗さなので、比較的聴きやすいと思います。
さよならポエジーの音楽は、「苦悩の割に実りのない この感性を愛している」、「泥状になった悲しみを 酌み交わすだけ 酌み交わそうじゃないか」などの歌詞に代表されるように、無理に励ますのではなく、抱えている暗さを見つめて、頷いて、“それでいいじゃない”と抱きしめてくれるような、ふわっとした優しさをもっています。
このバンドの音楽を聴いていると、自分の暗さに対して微笑む余裕が持てるような気がします。
疾走感のある曲もあれば、ゆったりした曲もあって、好きな曲の好みは分かれると思いますが、個人的にはどの曲も耳に馴染んでくれる感覚があります。
筆者は最近このバンドにハマったところなのですが、夜に聴きながらゆっくりと散歩すると、じわじわと沁み込んでいって、疲れた身体を癒したり、心にぽっかりとあいた穴を埋めたりしてくれるかんじがして、自分にとってなくてはならない音楽になりつつあります。気をすり減らしながら生活している人に聴いてほしいバンドです。
サブスクがないのですが、ここは思い切ってCDを買ってください。執筆現在で3枚しか出ていないので、全部揃えても6000円いきません。歌詞の良いバンドなので、音源データだけで友達から借りるのではなく、CDを買って歌詞カードを手元に用意して聴くのがおすすめです。後悔しないと思います。ぜひ。
□5.時速36km
時速36kmは4人組のロックバンドでCRYAMYとの親交も深いバンドです。
王道のロックンロール!というかっこよさがあるものの、癖も強い。言葉が詰め詰めなかんじとか、泥臭さとか、一度聴いたら忘れられない歌声とか、そういう部分をひとまとめにすると“癖が強い”という表現になる気がします。王道的なかっこよさと、癖の強さの混じり方が絶妙です。
泥臭い曲を聴きたいなら『アンラッキーハッピーエンドロール』、楽しい気持ちで聴きたいなら『ハロー』という曲がおすすめです。YouTubeにMVがあるほか、サブスクもあります。
ただ、暗い曲しか信用できませんという方、CRYAMYファンの中には割といるのではないかなと思います。なぜなら筆者がそうだから。そういう方に聴いてほしいのは『真面』という曲です。
朗らかなメンバーなので、いつも楽しそうに笑っているイメージがあるのですが、『真面』には「少しだけいつも死にたいのは 哀しいかなとてもまともな事だ」という歌詞があります。こういう感情も持っているんだ、というか、こういう言葉が歌詞に出てくるバンドなんだ、というのが筆者としては衝撃的で、この曲に出会ってから時速36kmを一気に好きになりました。
『銀河鉄道の夜明け』という曲の「誰にだってあることだからって苦しくないわけじゃないでしょう」、「寄る辺ないが 遣る瀬無いが まずはなんか 食いに行こうぜって事さ」などの歌詞に代表されるように、このバンドの楽曲はとにかく優しく、あたたかいです。日常のすぐそばで背中を撫でながら、並走してくれるようなイメージがあります。
めちゃくちゃつらいことがあったときに、落っこちないようにしてくれる命綱がCRYAMYだとしたら、疲れた時に抱きしめてくくれるのさよならポエジーで、元気なときもしんどいときも並走してくれるのが時速36km、というのが筆者からみた3バンドです。
この3バンドを味方につけるとメンタルをかなり守れるので、ぜひ聴いてほしいです。
時速36kmとCRYAMYはボーカルの謙虚さや聴き手を大切にしている姿勢も共通しているほか、2バンドとも楽曲のメッセージ性がどんどんあたたかくというか、柔らかくなってきていて、本人たちの精神的な変化が楽曲にもそのまま表れているのを感じます。生きている、なまの音楽を鳴らしているこの2バンドが筆者は愛おしくて仕方ありません。今までもこれからも楽しみなバンドです。
まとめ
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。この記事が、“こんなバンドを探していたんだ!”と思えるようなバンドに出会うきっかけになれば幸いです。
最近の筆者は主にCRYAMY・時速36km・さよならポエジーでメンタルを固めているのですが、心の支えになる音楽は多ければ多いほど良いという考え方なので、おすすめのバンドがあればぜひ教えてください。
明るすぎる音楽はあまり好みではなくて、筆者が好きな音楽の中で一番明るいのが時速36kmです。何をもって明るい・暗いと考えるかは人によって違うのでなんとも言えないところではあるのですが、LOWPOPLTD.~時速36kmまでの明るい・暗い度の範囲内のバンドをおすすめしていただけると、嬉しいです(笑)あと、めっちゃ音楽の好み合う…!と感じた方がいらっしゃれば、気軽にフォローください。語りましょう!
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