筆者は、”社会人の敵は「仕事」と「孤独」、「虚しさ」”だと考えています。これらと対峙しつつも、踏ん張らせてくれる8曲を厳選しました。
もくじ
1.はじめに
2.社会人向け厳選8曲
✓仕事のつらさが吹っ切れる2曲
✓スッとする短め応援歌1曲
✓仕事で踏ん張るための2曲
✓社会人の苦しみが詰まった1曲
✓虚しさと向き合う1曲
✓孤独に寄り添う1曲
3.まとめ
□1.はじめに
最近、高校生向けの記事を書いたところ、社会人向けの記事も読みたい!とリクエストをいただいたので、今回は社会人向けです。仕事がつらいというのは社会人の悩みの大半を占めると思いますが、意外とやっかいなのは、孤独感や虚しさだとも思います。実家で話し相手がいるとあまり感じないかもしれませんが、一人暮らしだと、仕事から帰って最低限の家事をして寝るという生活が続きがちです。休みの日も体力回復のためにダラダラするだけで終わったりして、「何してんだろうな自分」みたいな気持ちになること、結構あるのではないかなと思います。その、誰かに相談するほどではない微妙なしんどさに対して、アプローチできるのが音楽のような気がします。仕事を頑張るための曲はもちろん、孤独や虚しさにも効く曲をおすすめしますので、良かったら聴いてください。
□2.社会人向け厳選8曲
✓仕事のつらさが吹っ切れる2曲
①なにをやってもあかんわ/岡崎体育
かなり仕事で病んでいるときに聴いたのですが、「もうなにをやってもあかんわ」という言葉が繰り返される歌詞で、うまくいっていない状況下で聴くと大共感なのですが、「もういっそ一生寝たろかな」という歌詞も出てきて爆笑しました。いや、寝るなよ(笑)まともな応援歌というか、背筋を伸ばしてくれるような音楽も好きですが、しんどいときはそういう曲を聴くのもしんどいと筆者は思います。この曲は良い意味でまともではないので、肩の力を抜けさせてくれて、心を軽くしてくれます。なにをやってもあかんときはあかんし、そうなってるのは自分だけじゃないし、まあもういっそ寝る?みたいな気持ちになって、吹っ切れることができます。あと、「西日の台所で一人で食うボロネーゼ(冷凍食品)になんか泣きそうだ」という歌詞があり、これもまた天才です。筆者が言っている、「社会人が抱える孤独や虚しさ」はまさにこれ。なんで一文だけで表すことができるんですかこの人は…。天才です。
②店長、私バイト辞めます。/Su凸ko D凹koi
「店長、私バイト辞めますーーー!」という高らかな宣言から始まるこの曲は、バイトの話ですが社会人全体に通じるものがあると思います。「年下バイトにいじめられ私の居場所はありません」「私の居場所はこの狭い店にはありません かと言って店を飛び出したってどこにもないけれど」という歌詞の、自己肯定感の低さが好きです。居場所がないから作るぞ!とか、年下バイトぶっとばそうぜ!とか、そういう話にはならなくて、自分が辞める方向に向かう、しかもその後の居場所もない、この自己肯定感の低さがリアル。「私がいなくなっても 地球どころかこの店も回り続けていくだろう(早く潰れろ)」という歌詞も、虚無感があって、社会人のための曲だなと思わずにはいられません。そして笑いを誘う、(早く潰れろ)という茶々。歌詞自体はつらさや虚しさの染みついたものですが、ちょくちょくかっこ書きの乱暴な茶々が入るのがおもしろいです。歌詞のわりに明るい曲調で笑いの要素も入れながら、自分のしんどい気持ちを代弁してくれる曲です。
✓スッとする短め応援歌1曲
③ファイト!!/ハルカミライ
「あいつのことなら俺がぶっ飛ばしといてやるから ぶっ飛ばしといてやるから 気にしてるんなよ」という歌詞が叫ばれる曲で、全体で1分しかありません。うっとしい奴がいたら、この曲を聴いて1分でリセットしてください。うぜえ奴のこと考えてる時間がもうもったいないです。トイレに駆け込んで聴けそうなこの短さがいいですよね。サブスクはありませんが、YouTubeに公式動画があるので見てみてください。良いと思ったらCDを買ってください。他の曲も全部いいです。王道的なかっこよさなので、ハルカミライの音楽を嫌いな人はいないんじゃないかと筆者は思います。激推し。
✓仕事で踏ん張るための2曲
④リーマンズロック/高橋優
バンドではなく、シンガーソングライターなのでアコギですが、ロックの魂をめちゃくちゃ感じる曲です。踏まれてはまた起き上がる雑草みたいな社会人のための曲です。「午前4時に起きて吐いてもう眠れなくって 何でかわかんない涙と一緒に夜明けを待つ」という歌詞から始まる、リアルで厳しい曲です。が、「大した事ないさ 何もかも順風満帆だ これくらいがどうしたと大きく胸を張れ」という歌詞が入ります。いやどこが順風満帆なん??と突っ込みたくなるような厳しい歌詞から始まるのに、「順風満帆」だと歌う、この強がった歌詞に力をもらえます。無理をしろと言っているわけではなくて、無理をしてでもやり遂げたいことがある人の背中を押すための曲だと筆者は解釈しています。本当に仕事がきつくて辞めたいときに聴く曲ではなく本当にきついけども、同時にこれが本当にやりたいことであるという場合により輝く曲だと思います。あと、「ロックンロールを大音量で聴くのが好きだ 歪むエレキに癒されるこのひと時が好きだ ワイシャツの中で燃える熱い魂は 人目をちょっと嫌うので密やかに叫んでる」という歌詞も好きです。
⑤mold Hi/climbgrow
筆者の一番の推しバンドです。音も声もいかつくて、彼らのぶちかますロックンロールを聴くと、武装できるかんじがします。ファンにも社畜が多い印象ですので、過酷な状況下で支えにしたくなる音楽なのかもしれません。全曲かっこよくて、社会人向けなのですが、筆者がおすすめするなら、mold Hiという曲です。しっかりと歌詞考察をすると、仕事は関係のない曲なのかもしれませんが、考察をせずにそのまま聴いたときにパッと耳に入ってくるのは、「笑わせんなボケ」や「ゲロの処理を俺にやれっていうんか」等の、語気の強い言葉。なんか仕事ってゲロの処理みたいなもんだと思うんですよ、理不尽なクレーム対応なんて、客からでたゲロみたいな言葉を処理する作業じゃないですか。だから、そういう理不尽な目に合った後にこういう曲を聴いたら、ちょっとはスッとするかなと思ったりしています。心にclimbgrowを飼って、武装しておくと、社会人生活、ちょっと踏ん張れるかもしれません。春から社会人の人は今から武装しておくように。(誰)
✓社会人の苦しみが詰まった1曲
⑥東京/タカナミ
北海道出身のバンドです。結成して1年で勢いのまま東京に進出。貯金がなく、苦労しながら生活する自分の視点から東京を歌っていて、いろいろと苦しい曲です。でも、曲調がかっこよくておしゃれなので、聴いていて苦痛には感じないというか、シンプルにかっこよさで痺れさせてくれる曲です。「こっち来てからさ、ドンキホーテの寝袋でずっと寝てたよ」という歌詞があるのですが、いや、現実厳しすぎるだろ(笑)筆者が一番好きなのは、「国民健康保険未払い 差し押さえられた15万円 死ね」という歌詞。これはもう爆笑した。社会全体で支え合うための国民健康保険制度なので、筆者としては文句はないですが、ここまでストレートだと笑えてきますね(笑)東京に蔓延る鬱憤をかっこいい音楽で見事に昇華している音楽です。今は綺麗な音楽が流行っていますが、こういうノイズ系、今後流行りそうな気配がするので、この機会にぜひ。
✓虚しさと向き合う1曲
⑦何もない休日/キュウソネコカミ
キュウソといえば、お笑い系のイメージがあるかもしれませんが、この曲はまじで泣ける曲です。社会人は本当に聴いてほしいです。「自分がクソだと責めたり 毎日寝床で泣いたり わぁーってなって不安定」という歌詞は、ヤマサキサイヤの才能を感じます。自己嫌悪になったり、色々思い出したりして、わぁーってなる感覚、この感覚自体はあるあるだと思うのですがこれを曲にできた人が他にいただろうか。痒い所に手が届く、キュウソネコカミです。「せっかくの休み何もしない 誰からの誘いも来ない 仕事もなんかつまんないし お酒を飲んでる」という歌詞も最高です。社会人、こんなもんっすよね。バンドマンって楽しそうなのに、こんな歌詞を書くのかと驚いたのですが、「独りになると不安定 幸せと背中合わせで みんな隠れて不安定 今日も」という歌詞もあり、みんなこんなかんじなんだなと思いました。一人でいるときなんてこんなもん。社会人の虚しさにこれ以上に寄り添ってくれる曲を、筆者は他に知りません。
✓孤独に寄り添う1曲
⑧ダンサー/星野源
孤独に一番効くのは星野源です。孤独と誰よりも向き合い、音楽に落とし込んできた人物だと思っています。色々な曲がありますが、中でもおすすめしたいのがダンサーという曲です。雨の中、ひとりで踊りながら家に帰る曲です。明るい曲で、踊るたびに雨が足元で跳ねるような情景が浮かびます。が、「誰でも帰り道に車道に飛び出して いままで残したこと水に流したいけど」という歌詞が突然入ってきます。ここが最高に星野源というかんじ。明るい曲のなか、この歌詞が突然入ってくることが、家に帰れると思って前向きな気持ちで帰っているのに、目に入った線路で突然自殺したくなるようなかんじを表しているような気がしてしまいます。でも、もちろん飛び込まない。続くのは、「孤独を動かして あの家着けるまで」という歌詞。孤独を消し去ることなんてできないけれど、孤独を動かして、孤独も一緒に連れて歩いていくようなかんじがします。無理に孤独をはがそうとしない彼の考え方、彼の音楽が筆者は大好きです。帰り道のおともにどうぞ。
□3.まとめ
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。climbgrowと星野源はYouTubeでは掲載されていない曲をおすすめしましたので、サブスクかCDで聴いてください。他の曲はYouTubeもサブスク(ハルカミライ除く)もあります。いま社会人の方も、これから社会人になる方にも、聴いてもらえると嬉しいです。
ちなみに、これから社会人になる方にとっては、不安にさせてしまうような内容だったかもしれませんが、仕事のつらさや孤独、虚しさをひしひしと感じながら、音楽を傍らに置いて味わう生活も悪くないです。学生の頃には響かなかった曲が響くようになる部分もあるし、しんどいことも人生の味わいになります。不安になりすぎず、音楽と一緒に社会を乗りこなしていきましょう^^
追記:岡崎体育は「まわせPDCAサイクル」という曲も社会人向けで笑えるのでおすすめです。高橋優は優しい曲も最高で、「花のように」という曲が社会人向けなので良かったらどうぞ。星野源は「営業」という曲があり、悲しくも優しい曲ですので、営業の人は聴いてください。それから、climbgrowは当然のように全曲きいてください。(過激派)
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